2008年3月26日(水曜日)

おっちゃんの店

 
 昨晩、一週間ぶりに一人で飲みに行った。
 俺、一人で飲みにいくのはわりと好きな方なんだけど、最近なかなか機会がなくて。
 まあ、昨晩は、やまちゃんとフナに断られちゃっただけとも言うが(笑)

 古い引き戸をガラガラっと開けると、予想以上の盛況ブリ。
 とは言っても先客は2名だけど。
 8割の確率で先客が誰もいないこの店にしては異例の事態。

 いつもは話し好きなこの店の主人と会話しながらたのしく飲むんだけど、
昨日は一人って事で「場の空気」を乱さぬようしばらく黙して飲んだ。

 客の一方は推定80歳のご老人。主人と趣味の釣りの話しで盛り上がっている。
 もう一方は中肉中背でトシはは俺と一緒くらいか。
 風呂帰りっぽいセットを傍らにおいてリラックスされている。
 巨人の上原投手を思い切り圧縮したような風貌だ。

 映っていたTVが「あしたのジョー」の話しになると、もうたまらず会話に入って
しまった。なんせ、あしたのジョー大好きなんで。
 ジョーが名作であるって事で意気投合すればもう皆飲み仲間。
 わきあいあいとしたムードで、楽しむ事が出来た。なかなかオツなもんだ。

 この店の主人は72歳だか3歳で、古風な人である。
 なんせ、たまに俺のことを「コンコンチキ」と言って叱咤するくらいだから。
 日本料理の修業を長くされている方なので、味はもちろんちゃんとしている。
 人生の大先輩であるが、俺は親しみを込めて敢えておっちゃんと呼ばせて頂いている。
 
 おっちゃんは一年ほど前に大病を患い、半年ほど店を閉めていた。
 俺はこの店には1ヶ月か2ヶ月に一度くらいしかこの店に来ないんだけど、
来るたびにおっちゃんの無事を知りほっとする。
 こんな言い方はしたくないけど、おっちゃんもトシもトシだし、病気持ちだし、
正直「永くはない」かと思う。もちろん永い方が良いが、それは甘い希望的観測かも。
 だから一度の機会を大事にしたいという気持ちに駆られる。なんとも言えない
気分になるのである。これが最期かもってね。それがまたこの店に来る理由かも知れない。
 
 俺が近いうちに引越しをするかも知れないっていう話しをすると、凄く寂しそうな目を
して、「そうか。足が遠のくかも知れないね。寂しいねえ。」と、おっちゃんは言った。
 たまらない気分になる。時間が止まれば良いのにと思う。
 ディオの「ザ・ワールド」があれば良いのに。(ジョジョネタ。知らない人は申し訳ない)
 もし仮に、引っ越しても必ずまた来る。
 おっちゃんには一日でも永く頑張ってほしい。

 


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